24 Spears :)

本格派やさぐれエンジニア たなが ともすけの日常( ・`д・´)b

読書の秋2012『屍者の帝国』編

暦の上では秋なのだ。そんな訳で読書をしなければならない。
今は『屍者の帝国』伊藤計劃×円城塔を読んでいる。
悔しいことに、そして有難いことに面白い。

伊藤さんが亡くなって、円城さんが続きを書くというのを聞いて心配した。
虐殺器官』『ハーモニー』を読んで伊藤さんの紡ぐテクストは間違いなく本物だった。円城さんの作品を読んだことがなかったが、設定を使うのではなくその「続き」を書くという。
心配するなというのが無理な話だ。伊藤さんを崇拝している人にとっては特に。
図らずも改悪になったらどうしよう、等と思った。

杞憂だった。
まだ読了していないが、十分面白い。やるやん、円城!

亡くなった盟友の遺作の続きを書く。
このプレッシャーは創造を絶する、と自分は思う。
だからこそ、円城さん、頑張った。いい作品を作った。

ただ、それでも、それを知った上で本当に駄々っ子のように思っていることがある。
伊藤さんの書いた『屍者の帝国』が読みたかった。
歳が近いし、『虐殺器官』『ハーモニー』で受けた衝撃もデカイから尚更に。
でも、叶わない。本当に悔しい。
モヤモヤしながら、色々と考えながらこのblogを書いていると思考がまとまってきた。
曰く、違うような気がする。
この作品は色々な人の思いが入った作品だ。だから駄々をこねるのはコレっきり。
これは伊藤計劃円城塔の作品だ。だったら言うことがある。

「やっぱり面白いな、伊藤計劃。ありがとう、円城塔